中小企業診断士2次試験(事例Ⅱ)の過去問分析①(事例企業の概要)

事例Ⅱ

今回は、ここ数年の事例Ⅱについてまとめてみます。事例Ⅱはマーケティングに関する内容を問われる事例です。よく言われることですが、「誰に」「何を」「どのように」提供するかということが軸となって展開されます。令和元年以降の事例Ⅱの出題内容について、以下の表にまとめました。

年度 業種 事業内容(概要) 事業の詳細内容
2019

サービス業

完全予約制ネイルサロンの運営

ネイルケア、ネイルアート(ジェルネイルを含む)の提供
2020 農業、製造業、小売業

ハーブ栽培、乾燥粉末の生産

ハーブの無農薬栽培、ハーブ乾燥粉末の一次加工・出荷、自社オンラインサイトでのハーブ製品の販売
2021 製造業、小売業 豆腐の製造・販売 地元産大豆による豆腐生産と、フランチャイズ方式による冷蔵販売車での移動販売、手作り豆腐セットの開発・販売
2022 製造業、卸売業、小売業 食肉と食肉加工品の製造・販売・卸売・メニュー提案 百貨店・スーパー・ホテル・旅館・飲食店への卸売、直営小売店での対面販売、食肉加工品の自社ブランド開発・OEM製造、取引先へのメニュー提案・半加工の請負
2023

小売業、サービス業

スポーツ用品(特に野球用品)の提案・加工・販売

野球用品の提案・販売、特にユニフォームやオリジナル用品の加工・刺しゅうなど
2024 卸売業、小売業

陶磁器(主にX焼)の卸売、消費者への販売

問屋オリジナル商品の企画・生産委託、自社店舗での一般消費者向け販売、デザイナーズホテル向けオリジナル食器の企画・生産委託

近年の出題傾向から以下のような傾向があることがわかります。

1. BtoC事業が中心

近年の事例Ⅱは、最終消費者(BtoC)との関係構築がテーマとなっていると考えて良いと思います。ほぼ全ての企業が店舗やECサイトといった顧客接点を持ち、顧客視点に立ったマーケティング戦略を立案することが、合否を分ける大きなポイントとなっています。

2. 「製販一体」「卸・小売一体」企業の増加

多くの企業は製造業や卸売業でありながら、自社で直接消費者に販売する「製販一体型」「卸・小売一体型」の事業となっています。特に、2020年(農業)、2021年(製造)、2022年(製造・卸)、2024年(卸)の事例はいずれもこのタイプに該当します。この傾向は、単一の業種分類では捉えきれない現代的なビジネスの複合性を反映しており、多角的な視点での戦略立案能力が求められていると言えるでしょう。

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