中小企業診断士2次試験(筆記試験)の情報〜各科目の内容について

二次全体

中小企業診断士の2次筆記試験を受験するにあたり、各科目で何が問われるのかを把握しておくことは非常に重要です。

今回は、中小企業診断士2次試験の各科目の内容について解説します。なお、この文章は「令和6年度中小企業診断士第2次試験案内・申込書」を基に作成しています。令和7年度の正式な試験案内は、例年通りであれば8月下旬に中小企業診断協会のウェブサイトで公開される見込みです。受験予定の方は、必ずご自身で最新情報をご確認ください。

各科目で問われる内容

令和6年度中小企業診断士第2次試験案内・申込書」によると試験時間、配点、科目は以下の通りです。

時間 分数 配点 試験科目
9:40~11:00 80分 100点 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I
11:40~13:00 80分 100点 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 II
14:00~15:20 80分 100点 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 III
16:00~17:20 80分 100点 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 IV

各科目は、「経営革新・改善」、「新規事業開発(既存事業の再生を含む)」などの中から次のように出題します。
・「組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」
・「マーケティング・流通を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」
・「生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」
・「財務・会計を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」

各事例の出題形式と概要

【事例Ⅰ~事例Ⅲ】

これら3つの事例は、ある架空の中小企業の状況が書かれた「与件文(よけんぶん)」を読み、設問に対して100~200字程度の記述式で解答する問題が全部で4~5問出題される形式です。

事例Ⅰ(組織・人事): 組織構造の変更、人事制度改革、人材育成など、組織・人事面の課題解決が問われます。様々な業種から出題される傾向があります。

事例Ⅱ(マーケティング・流通): 売上拡大や新規顧客獲得のためのマーケティング戦略、販路開拓などが問われます。小売業やサービス業からの出題が中心です。

事例Ⅲ(生産・技術): 生産性向上、品質管理、リードタイム短縮など、生産現場の課題解決が問われます。製造業からの出題が中心です。

それぞれ、傾向は似ているのですが、それぞれの事例に関する内容で答える必要があります。

【事例Ⅳ】

事例Ⅳは他の3事例と異なり、記述問題に加えて電卓を使用した計算問題が出題されます。財務諸表を基にした経営分析、CVP分析(損益分岐点分析)、設備投資の経済性計算などが出題されることが多いです。

近年、この事例Ⅳの出来が合否を大きく左右すると言われており、多くの受験生が重点的に対策をしています。

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