中小企業経営・政策の学習の進め方

一次試験

中小企業経営・政策は、中小企業診断士1次試験の最終科目です。泣いても笑っても最後の試験ですから、すべてを出し切って悔いのない終わり方をしたいところです。

この科目の暗記は細かい内容が多く、「ネットで調べれば済むのに、本当に覚える必要があるのか?」とストレスを感じる方がいるかもしれません。しかし、例えば「中小企業政策」で学ぶ法律の知識は、診断士になった後も、実際の企業支援や補助金の申請サポートで頻繁に活用する、非常に実践的なものが含まれているのも事実です。「その場合はこのような補助金を利用したらいかがでしょうか」などと即座に提案できれば、得られる信頼は格段に大きくなり、支援の幅も広がります。そう考えると、学習へのモチベーションも保ちやすいのではないでしょうか。

具体的な試験戦略

この科目は、前半が「中小企業経営」、後半が「中小企業政策」と完全に分かれています。

  • 中小企業経営:中小企業白書の内容を中心に出題されます。
  • 中小企業政策:中小企業基本法などの法律に基づく内容を中心に出題されます。

私は前半の「中小企業経営(白書の内容)」が苦手だったのでここは5割の確保を目指し、得意な後半の「中小企業政策(法律の内容)」で6~7割を得点する戦略で臨みました。

なお、令和6年度の場合、問題数は42問でした。試験時間は90分なので、単純計算では1問あたり2分程度で解答できます。しかし、この科目は複雑な計算や長文読解が少ないため、多くの方は90分かからずに解き終えてしまうでしょう。

私自身もこの科目は1時間ほどで解き終え、全体を見直してもまだ時間が余りました。ただ、見直しの中で「こちらの選択肢を選んだ方が良いのではないか?」と自分の解答に自信がなくなり、迷いが生じる問題がいくつか出てきます。その際、解答を変えずにいるか、思い切って修正するかは非常に難しい判断です。私は、迷った場合は最初の解答を信じるようにしていました。